第4章では、Bolt.new を使って実際にアプリを作る流れを解説します。 Bolt.new はブラウザだけで使えるAI開発ツールで、環境構築なしに「作る → 動かす → 修正する」を最速で回せるのが特徴です。
- Bolt.new はブラウザ完結でプロトタイプ作成に強い
- 最初は「1画面で完結する小さなアプリ」から始める
- Plan → Discussion → Build の順で進めると失敗しにくい
Vibe Codingを実践するときに大切なのは、最初から完璧を目指さないことです。 まずは小さく動くものを作り、画面を見ながら改善することが成功の近道です。
この記事の内容
第3章では、AIコーディングツールの違いを比較し、
試作は Bolt.new、改修は Claude Code、自動化は Antigravity
という整理をしました。
では実際に、Bolt.new を使うとどのようにアプリを作れるのでしょうか。
第4章では、Vibe Codingの入口として最も触りやすいBolt.new の実践方法を解説します。
Bolt.newとは何か
Bolt.new は、ブラウザだけで完結するフルスタック開発ツールです。
通常、アプリを作るには
- ローカル環境を構築する
- Node.js やライブラリを入れる
- サーバーを立ち上げる
といった準備が必要でした。
しかし Bolt.new では、そうした手間を省いて
1. 作りたいものを文章で入力 2. AIがコードを生成 3. ブラウザ上でプレビュー 4. そのまま修正と公開
という流れで進められます。
つまり Bolt.new は、
「まず現物を最速で見たい」
というVibe Codingの考え方に最も合ったツールです。
始める前の準備
Bolt.new を使う前に、最低限確認しておきたいポイントがあります。
1. ブラウザ環境を整える
推奨されるのは Chrome や Edge などの Chromium系ブラウザです。 拡張機能やVPNが干渉することがあるため、動作が不安定なときはシークレットモードで試すと切り分けしやすくなります。
2. 最初から大きいものを作ろうとしない
Bolt.new は非常に便利ですが、最初から複雑なシステムを作ろうとすると失敗しやすくなります。
まずは
- 店舗検索
- クーポン表示
- 簡易在庫検索
- フォーム入力画面
のような、1画面で完結するミニアプリから始めるのが基本です。
最初は小さな1画面アプリから始める
Vibe Codingで重要なのは、最初から完成品を目指すことではありません。
大切なのは、
まず小さく作って、動くものを確認すること
です。
たとえばリテールの現場なら、次のような題材が向いています。
- SKUを入力すると在庫が表示されるアプリ
- 簡単なキャンペーン応募フォーム
- 3店舗分の在庫ステータス確認画面
- CSVを読み込んで一覧表示する画面
こうした小さなアプリは、Bolt.new の強みである 短時間で現物を見せるという価値を最大化できます。
Plan / Discussion / Build の使い分け
Bolt.new をうまく使うには、モードの使い分けが重要です。
Plan
要件整理や方針決めをするモードです。 コードをすぐに書かせるのではなく、
- 何を作るのか
- どんな画面構成にするのか
- 何をやらないのか
を固めるのに向いています。
Discussion
途中で迷ったときや、エラーの原因を整理したいときに使います。 コードをすぐ変えずに、会話で整理するためのモードです。
Build
実際にコードを生成・修正するモードです。 方針が固まってから短く具体的な指示を出すと、余計な変更を防ぎやすくなります。
この3つを順番に使うことで、
Plan → Discussion → Build
という、失敗しにくい開発サイクルを作れます。
良いプロンプトの作り方
Bolt.new に指示を出すときは、抽象的に書くよりも、 目的・入力・出力・ルール・安全を明確にすると精度が上がります。
例えば、在庫検索アプリなら次のように書けます。
目的:店舗スタッフが在庫状況をすぐ確認できるようにしたい 入力:SKUコード 出力:3店舗の在庫数とステータスを表示 ルール:ログイン機能は不要、CSV読み込みで動作 安全:既存データの上書きは禁止
ポイントは、曖昧な言い方を減らして、具体的な入出力を示すことです。
「いい感じに作って」よりも、
- 誰が使うのか
- 何を入力するのか
- 何を表示したいのか
- 何をしてはいけないのか
を明記した方が、意図通りの出力になりやすくなります。
在庫検索アプリを作る流れ
ここでは、リテール現場で使いやすい題材として 在庫問い合わせアプリを例にします。
1. Planで要件を整理する
まずは「店舗スタッフがSKUを入力し、3店舗の在庫数とステータスを確認できる画面を作りたい」と伝えます。
このとき
- 目的
- 対象ユーザー
- 必要な項目
- 不要な機能
を一緒に書くと、計画がブレにくくなります。
2. 提案された構成を確認する
AIが提案する画面構成やファイル構成を確認し、 「不要な機能はないか」「足りない要件はないか」を見ます。
ここでしっかり整理することで、後の手戻りが減ります。
3. Buildで実装する
方向性が決まったら Build に進みます。 生成された画面を見ながら、
- 表示項目を増やす
- ラベルを修正する
- 色やUIを整える
といった微調整を重ねます。
4. 動かして確認する
重要なのは、文章で議論し続けることではなく、 実際の画面を見ながら直すことです。
これこそが Vibe Coding の本質です。
公開とGitHub連携
Bolt.new では、作ったアプリをすぐに公開したり、GitHubに連携したりできます。
Publish
検証用URLをすぐ発行できるため、チームに共有してフィードバックをもらいやすくなります。
GitHub Sync
コードをGitHubに保存しておけば、履歴管理やバックアップができます。 Vibe Codingはスピードが出る反面、変更が大きくなりがちなので、GitHubを台帳として使うのが安全です。
PR運用
実運用に近づいたら、Pull Request ベースでレビューする流れに移るのが理想です。
つまり
Bolt.new で試作 ↓ URL共有 ↓ GitHubに同期 ↓ レビューして改善
という流れが、現場で最も使いやすい型になります。
まとめ
Bolt.new は、Vibe Codingを体験するために最も分かりやすいツールです。
- ブラウザだけで使える
- 最速で現物を作れる
- 小さなアプリから始めやすい
そして成功のポイントは、
- 最初は1画面の小さなアプリにする
- Plan → Discussion → Build の順で進める
- 目的・入力・出力・ルールを明確に書く
ことです。
次回の記事では、
Vibe Codingで失敗しないためのプロンプト設計
をさらに詳しく解説します。
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