最近よく「会議は無駄」「会議を減らそう」という話を聞きます。 しかしAIの研究を見ると、むしろAIは内部で“会議”のようなプロセスを行いながら結論を出していることが分かっています。
- AIは内部で複数の視点を持ったエージェントの「会議」をシミュレートしている
- 会議が無駄なのではなく、目的やロールが曖昧な会議が問題
- 人間の会議は「受け入れられる形を考える場」に変わっていく
この記事では、AIの思考プロセスから逆に人間の会議の意味を考え、 「作ること」と「届けること」の関係について考察します。
AIは「会議」をしている
AIは「会議」をしている。
そう聞くと冗談のように聞こえるかもしれません。
しかし実際に、推論モデルの内部プロセスを分析した研究では、 AIが結論を出す前に複数の役割のエージェントによる議論を 自発的にシミュレーションしていることが報告されています。
これを「Society of Thought(思考の社会)」と呼ぶそうです。
AIは一人で考えているように見えて、 内部では
- 楽観的な視点
- 慎重な視点
- 専門的な視点
のような複数の立場を作り、 それぞれの視点から議論させて結論を出しているのです。
なぜ人間の会議はうまくいかないのか
この話を知ったとき、ふと考えました。
それって人間の会議でも同じことができるのでは?
そして同時に、
なぜ今の会議はそうなっていないのだろう?
とも思いました。
多くの会議がうまくいかない理由はシンプルです。
- 目的が曖昧
- 役割が決まっていない
- 発言の責任が曖昧
その結果、
なんとなく議論して、 なんとなく偉い人の意見に収束して、 時間だけが過ぎていく。
そんな会議になりがちです。
ものづくりにも同じ構造がある
この構造は、ものづくりの現場にもそのまま当てはまります。
よく
- 設計
- 実装
という言葉がセットで語られます。
しかし本来その間には、 大きな「合意形成」のプロセスがあるはずです。
例えば
- なぜこれを作るのか
- 誰のために作るのか
- その人はどう受け取るのか
こうした問いです。
しかし現実では、 スケジュールの都合でこのプロセスが圧縮されてしまうことが多い。
その結果、
作ったけれど使われない
ということが起きます。
受け入れる態勢と受容のデザイン
ものづくりで本当に難しいのは、 実は「作ること」ではありません。
使ってもらえるようにすることです。
どんなに優れたプロダクトでも、 受け手の中に
受け入れる準備
ができていなければ、 スルーされてしまいます。
逆に言えば、 受け入れる態勢が整っていれば 80点のプロダクトが120点の体験になることもあります。
つまり
受容のデザイン
こそが、ものづくりの重要な部分なのかもしれません。
人間の会議に残る役割
AIが内部で会議をしてくれる時代が来たとき、 人間の会議に残る役割は何でしょうか。
それはおそらく、
どうすれば人に受け入れてもらえるか
を考えることです。
技術や論理の話ではなく、
- 感情
- 文脈
- 関係性
といった、人間的な部分です。
AIが「正しさ」を検証するなら、 人間は「受け入れられる形」を考える。
それが、これからの会議の姿なのかもしれません。
まとめ
AIが内部で「会議」を行いながら結論を導いているという研究は、 人間の会議の意味を改めて考えさせてくれます。
- 会議が無駄なのではなく、目的と役割が曖昧な会議が問題
- ものづくりでは「受容のデザイン」が重要
- 人間の会議は「受け入れられる形」を考える場になる
作ることの先には、 届けることがある。
そして届けることの先には、 受け入れてもらうことがある。
そこに、人間の仕事の本丸があるのかもしれません。
転載元
※XAが運営するNoteメディアの記事を転載しています。
「会議」って実は「作る」ために必要不可欠なのかもという話
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